今夜は岡村孝子の「Baby,Baby」でお別れです。みなさん、過去の傷は癒せるものだと思いますか?
わたしは癒える傷と癒えない傷があると思います。体の傷も心の傷も。
どんな傷もいつか癒える、ただしい処置をすれば癒せるというのは幻想で、それを認めたとき傷を抱えて生きていく決心ができ、傷にふりまわされることから自由になる気がします。水木しげるさんが、腕を生やすこと、最高の義手を手に入れることではなく、片手で漫画を描いてすごい世界を作り出したように、ないなりの人生を充実させていけるのだと思います。一流のピアニストをめざして厳しいレッスンに明け暮れていたアガサ・クリスティーはピアニストを諦めた日のことを自伝のなかでこのように語りました。「望むことが達せられなければ、そのことをはっきりと認めて、愛情と望みとにくよくよする代わりに、前へ進むことである」アガサ・クリスティー自伝 上 P302
Baby.Baby うまくはいかないものね あなたの傷をいやすほど
やさしすぎる愛は歌えないけど 歩くきっかけにして
おやすみなさい。
いいからお前らもう寝ろのことを語る