妊婦さんのブログやハイクを読むと、内蔵のどの辺を蹴られたとか体をどんな風に動かしているのがわかったとか、産まれてきた赤ちゃんの足を見て「これか、この足で蹴っておったか」と思うなんて、もうなんか体の中に生き物がいるというのが生々しく書かれていて、その後その経験がどう生きるかは別として、歯医者に行ったことのない人と歯医者で抜歯した人以上の違いがあるだろうなとは思う。
　
そういう経験をすると、ちょっと吐いたり体が重くなったりするだけでぼーっとしている間に子どもが大きくなってある日突然激痛とともに産まれてくるかのような感覚で妊婦さんを見て、軽々しく産めとか堕ろせとか言えなくなる気がする。
　
でもお姑さんというのはほぼ全員経産婦でありながら嫁の妊娠・出産につらく当たることもあるので、人の痛みは経験したことがあっても無視できる人はいるんだろうけれど。苦労して育っても必ずしも人の気持ちを考えるようにならないように。