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家族今日のダンナのことを語る

「うわっ気持ち悪!」と思ってもちおは手を引っ込めた。
蠢く黒い点の集まりはナイトメアクリスマスのブギーの中身のように虫の塊にも見えた。
「最近Gを見るからこういう幻覚を見るんかな・・・と思いながら見とった」

すると靄は形を変えながら、横ですやすや眠っている妻のほうへ動いていく。
もちおはびっくりして反射的に靄に手を出し、手のひらで靄を反対に寄せてみた。

「ほいでこう、『困るよ、やめて』ってちょいちょいとやったら、そっちへ動いてな」
「そしたらそれが寄せたほうへくいっと動いたんじゃあ」
これは面白い、ともちおは思った。

「それでこりゃあ掴めるんかいのう、と思ってぐっと掴んでみたんじゃ」
ぎゅっと手のひらに靄を掴んだ瞬間、靄は消えた。
翌週寝室に出たでっかいGは使い魔だったのか。
あれももちおが叩き潰したけど。