先日珍しく妻がでこちん冷凍法で熟睡していた夜のこと。
もちおが真夜中にふと目を覚ますと、とベッドの上に真っ黒の靄が浮かんで蠢いていた。
風を入れるために開けた窓から入る薄明かりの中、靄だけが真っ黒だった。
靄の大きさはホテルの枕三つ分ほどで、ときどき一部が赤く点滅する。
「黒い光の点みたいなもんでな、それが集まって動いとった」
「前回のようにはっきりとしたもんじゃなかったが、顔みたいなもんがあった」
「顔?」
「人というか、今度はあれじゃ、虫みたいじゃった」
やはりG=幽霊説は確定なのか。