「肩に髪がついてはいけない」という校則があって、長い髪は結ばなければならなかった。
ポニーテールは不良の髪型なのでぜったいにツインテールにしなければならなかった。
前髪は眉毛にかかったら切らなければならなかった。男子は全員丸坊主で、指の間から髪が出たら刈らなければならなかった。真冬でもコート、ストッキング、タイツ、ハイソックスでの通学禁止。そういうものは大人がおしゃれで着る物とされていた。
ようするに見た目をよくしたいと思うのは不良の考えとされていた。
「天国のキッス」の聖子ちゃんハーフアップが流行ったときは臨時で集会が開かれ、「流行っている」という理由で禁止になった。
十代の女の子があの髪型をすることのいったいどこに問題があったのかしらねえ。
こうやって考えるとアラフォー女子がおしゃれに励むのは戦前戦後女子がおしゃれに励むのと共通の理由がある気がする。