id:kutabirehateko
のことを語る

光の帯をまのあたりにして
立ちすくむだけの日々だった
強がりで
本当は淋しかったのに
ひと言もそう言えずに
いつも笑い顔で別れた

海の波のひとつひとつ
波の音のひとつひとつ
まぶしかった瞬間のひとつひとつ
間違った瞬間のひとつひとつ
正しかった瞬間のひとつひとつ
あの人のすべて

               銀色夏生