車で出かける。父のお気に入りの曲がランダムにかかる。
「おまえ、矢沢嫌いだったな」
「うん、嫌い」
継妹のために曲を飛ばす父。
「こないだお風呂に入ってるとき、矢沢のリフが頭から離れなくてムカついた」
「それは、おまえが矢沢が気になってるってことだ」
「え~!超やなんですけど」
「歌詞がいいんだ。大人にならないとわからない」
「甥介が覚えちゃったらぜったい嫌だと思ってビートルズとか聞かせてるのに」
ふと目を覚ましてぐずる甥介。
「あら甥介どうしたの」
「矢沢が、いいって」
「え~!違うよ~!!」