ハノイの大教会付近で、前日の露店味に懲りて外国人向けのややお高いカフェに入った。
ハノイの喧騒に当てられて、とにかく静かで清潔なところに飢えていたので迷わず入ったのであった。
店内には見るからにホワイトカラーの白人老夫婦が一組、たいへんかしましい日本人主婦グループがいた。
斜め前に歩道に面した半露店的な現地によくある店があり、そこに二十代後半から三十代の白人男性が4人いた。
Tシャツ、短パンという軽装に無精ひげでのんびりフォーか何か食べている。
この4人が、まさに「ナイスバックパッカーを紹介しよう」だった。4人とも。
そばで見ていたもちおもあまりのかっこよさに嫉妬するほどであった。
こんな風に外で見た男性をかっこいいと思ったことはこれまでなかった。これが「ナイスガイ」か・・・!
見ていたらそのうち一人がベトナム人が持ってきたぼろバイクを受け取った。
そして手荷物からマイ工具を取り出し、隅から隅まで時間をかけて、丁寧に調整し始めた。痺れた。
あんまりかっこよくてメールアドレスを聞くどころか店を出て声をかけることすらできなかった。
もちろん画像なんて恐れ多くて撮れなかった。
とってもおいしいバゲットサンドとコーヒーを飲んで満足だったけれど、少し後悔した。