もう今日は
「それは政府の要人を泊める部屋の値段よ!」
とびっくりされた元のホテルに戻って寝るか、いい部屋だし食事は美味しいしサービスもいいしな。
エグゼクティブスイートしか空いてない? いい、いい。そこでいいよ。眠いよ。背に腹は代えられないよ。
と、自分で言い出したくせに疲れに押されてUターン計画を立ててVNYKに話してみた。
ところがUK走り屋のホテルを見たVNYKはなぜか低価格高品質に俄然意欲を燃やしはじめ
「あそこだたらもと安くていい部屋あるんですから僕がちょと紹介してもいです」
とタクシーでホテルを回り始めた。自分で言い出したことなのでよろよろついていく。
でも週末だし飛び込みだしでいいところの手頃な部屋はやっぱり埋まっている。
結局名の知れたホテルを少し安くしてもらって60ドルで泊まるところで落ち着いた。
設備は多少古くて湿気もあるけど窓は厚いしまずまず静かでよかったよかった。
店構えから言って前のホテルと同じぐらいのランクだと思ったのに意外に安い。
エレベーターから降りてきたら、ウェイターと目があって、はにかまれた。
客が残した料理の皿から肉をとってかじっていた。
ドアマンは正面玄関のガラス扉によりかかって表を眺めながら仲間同士で楽しげにくっちゃべっていた。