世界遺産に指定されているというSurprise Cave(びっくり洞窟)へ行く。
「紳士淑女のみなさん、この洞窟は驚きに満ちた場所です。自然の驚異です」
ほうほう。
「まず最初にこちらを見てください。蝙蝠に見えますね?」
ガイドがレーザーポインターで岩を見せて説明を始める。あ、ほんとだ。
「次にこちらを見てください。亀です」
ほうほう。
「これはキスしているように見えます。では次に行きましょう」
ふーん。なるほどね。
「あの岩を見てください。男女が抱き合ってキスしているように見えますね」
あー、石像っぽいね。
「ここが男性の頭、女性の背中、お尻・・・」
マレーシアから来た50代夫婦と20代息子が気まずそうにし始めた。
「では次。こちらをご覧ください。指をさしているように見えます」
はい。
「また男性のちんこのように見えますね」
直球で下ネタか。
「とてもいい角度です。男性のちんこに似た岩です。ずっとあの角度。精力抜群」
念押しするガイドに苦笑するマレーシア息子。
「でも独り者だよね」
と言うとガイドは
「あそこに大きな穴があります」
と天井の凹みをレーザーで指した。洞窟=下ネタは万国共通なのか。