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のことを語る

イギリス人走り屋は初代のスーファミが好きで、ソフトを求めて秋葉原まで行ったのだそう。

「俺はOTAKUなんだ。一番好きなゲームは 『ゼルダ』」
「秋葉原のスーパーポテトっていう店知ってる? 買うならそこがbest!懐かしいファミコンのBGMが流れてる」
「ベトナムじゃamazonは使えない。荷物が届かないんだよ」
「母が誕生日にゲームを送ってくれたんだけど、届くまで二か月かかったよ」

彼は4日前に結婚したばかりでこれは新婚旅行らしい。ロンドンから来たお母さんも一緒だった。
彼がゲームについて熱く語っている間に妊娠中の奥さんは疲れて部屋へ戻ってしまった。

「奥さんさびしいんじゃない? 部屋へ行かなくていいの?」
「大丈夫」
「うちは結婚して10年だけど、結婚当初は夫が仕事ばかりで寂しかった。それで喧嘩になったよ」
「あー。分かる」。もちおの肩を抱いてトントンするUK走り屋。
「でも問題ない。俺は家じゃいつもゲームしてる」
「え。だめじゃん」
「いや大丈夫。ゲームやってるとリラックスできてハッピーだ。俺がハッピーってことはみんなハッピーだ」
「いや違うだろ」日本語で突っ込むもちお。

「彼はゲームがすきなんですね」
とお母さんに話しかけるとお母さんは深いため息をついて
「yes, too much.」
と答えた。