妻がエンディングノートというのを買った。
「私たち、死んだらどこのお墓に入ればいいのかな」
「うーん」
「うちの墓は近いけど名前が違うし、もちおの実家のお墓、行ったことないし」
「うーん」
「でもお墓買っても、お互い死んだらもう誰も見る人いないよね」
「・・・あ、ダメだ。うちには墓がいる。墓を買おう。買わないとはてこさんが迷う」
「そんなことないよ?」
「だって俺がはてこさんの骨壺を適当に家に置いてたら
『もー!ちゃんと置き場を決めてそこに置かなきゃダメでしょ!』ってなるだろ」
ないと言い切れなかった。