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映画今日観た映画(DVD)に3行コメント!のことを語る

思い出のマーニー

・男兄弟しかいない、もしくは妹持ちの、少女に夢を見がちな男性が描く少女像にうへぇっ!となった。しかし児童虐待、複合家庭などこれまで扱われなかった問題に切り込んだ上に百合の初恋を盛り込んだチャレンジングな映画だったので、自分と同じ立場のヒロインを得たみなさんは涙しているかもな・・・と思って観ていたら「そういうわけじゃないんですよ?」と白を切る逃げ腰な結末だった。むしろ少女に夢見る男性の「もしも女の子になれたら」を原作に乗っかって抒情的に描いた映画であった。

・アリエッティくさいと思ったら同じ人が撮っていた。宮崎アニメの「よく働き、よく手伝い、自立心があり、思いやりあふれる」に対して「働かない、手伝わない、依存心が強いのに周りの迷惑顧みない」という米原アニメ少女が、美しいジブリ背景の世界で美味しそうなものをたくさん食べて、無条件に無制限に無限に許される映画であった。

・名前の出てくる少年は一人しかおらず、かつ台詞らしいセリフも人物描写もなく、これこそまさに男性排除映画であった。しかし排除している理由は女性が主体だからではなく「女の子だけ見ていたいから!」という少女に幻想を抱くおっさんの願望のあらわれのようで、業が深いと思った。