二泊三日旅に出ていた妻と寝入りばなのもちお。
「離れてもちおを思い出すと『いつかこうして会えなくなる日が』って思って泣けてくる」
「そうか・・・」
「写真とか動画とか見てもそこにいないんだと思うと・・・」
「そうだな・・・」
「風になるのか」
「・・・風になると思ったらアマゾンの奥地で食べられて4人の腹に収まって残りは河に・・・」
「え」
「風になれなかった・・・甘く見てたんだよな、アマゾンを・・・俺は写真家で・・オーストラリアのテレビ番組だったんだ」
「ちょっと」
「この現代にまさかそんなことがって・・・その番組は俺が行方不明になったあとなかったことにされた」
「ねえ、なに言ってるの」
「ごめん、もちおちょっとイタコになってた」
怖いので、離れて寝た。