id:kutabirehateko
のことを語る

車上荒らしが許せない婿と酒を酌み交わしながら話していた。

「『見つけたら酷い目に遭わせてやりたいですよ』って言ったら、お義父さんが『怒りは、何も生み出さない』って言ってたよ」
「それは自分の経験からなの?」
「うん。お義父さんね、昔仕事の会合の飲み会の帰りに、そこで知り合った人から『俺の車に傷をつけた』って言われたことがあったんだって」
「ふんふん」
「しばらく凹みの位置とかお父さんの車のドアの位置とか検証したけど拉致があかなくて、それでお義父さん頭に来たから『お前が俺に弁償しろっていうなら、確かに俺がこの車ぶっつぶしてやる』って言って、車をベコベコにしてやったんだって」
「あらー」
「そしたら、向こうからやってきたカップルが『ああ!私の車が!』って言ったんだって。仕事で知り合った人の車と同じ車種の、違う車だったんだってさ」

父はそのあと平謝りで傷つけた車を弁償したという。
父のストーリーテラーとしてのネタの多さに嫉妬。