「もっちゃん、わたし誰だと思う?」
「さいしょのばしょにいたひと」
「え?」
「さいしょのばしょにいたひと」
「最初の場所にいた人?」
胸にずしんと重い痛みが走った。
「みやさんは、さいしょのばしょにいたひと。こっちへきて」
熱のこもった痩せ細った腕で抱きしめてくれたもちおの胸にはかつての厚い胸板はなく、かわりに痛々しく浮き出た肋骨がある。
けれどもたどたどしい「だいすきだよ、あいしてる」は相変わらずもちおの愛情にあふれていた。
「もっちゃん、わたし誰だと思う?」
「さいしょのばしょにいたひと」
「え?」
「さいしょのばしょにいたひと」
「最初の場所にいた人?」
胸にずしんと重い痛みが走った。
「みやさんは、さいしょのばしょにいたひと。こっちへきて」
熱のこもった痩せ細った腕で抱きしめてくれたもちおの胸にはかつての厚い胸板はなく、かわりに痛々しく浮き出た肋骨がある。
けれどもたどたどしい「だいすきだよ、あいしてる」は相変わらずもちおの愛情にあふれていた。