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思わずコピペのことを語る

アメリカの人類学者K.ヒルと南米パラグアイの狩猟採集民族アチェの青年アチプラジの会話。

ヒル:どんな男性が女性をたくさん手に入れられるの?女性はどんな男性が好きなの?妻が簡単に見つかるのはどんな男性?

アチプラジ:狩りがうまくなくちゃだめだよ。

ヒル:狩りがうまければ、簡単に妻が見つかるのか?

アチプラジ:狩りがうまいだけじゃだめだ。狩りがうまいと妻を見つけるのは簡単だけど、男は強くなくちゃいけない。

ヒル:強いっていうのは、棒を振り回してやる喧嘩で勝つということか?

アチプラジ:違う、違う。女はそういう男はすきじゃない。女は、他人に暴力を振るう男は嫌いなんだ。男は強くなくちゃいけない。狩りをするのにうんと遠くまで歩いていけるような男、すごく重い荷物をかつげるような男だ。みんなが疲れているときにもうんと働けるような男、雨が降ってる寒い日に小屋を建てられるような奴だ。夜中に子供をかついで薪を取りに行けるような男だ。つまり強い男だ。なんでも耐えられて疲れない奴だ。

ヒル:じゃ、女性はからだの大きな男が好きなの?

アチプラジ:そういうことじゃない。小さい男も、大きい男も好きだろうが、強くなくっちゃいけない。

ヒル:それ以外には、どんな男がもてるの?

アチプラジ:いい男さ。

ヒル:いい男って、どういう意味だい?

アチプラジ:いい男っていうのは、魅力的な、ハンサムな男だ。女好きのする男、親切でにこにこして、冗談をいう奴さ。それで顔がいい男、そういう「いい男」が女は好きなのさ。

「進化と人間行動」 長谷川寿一 長谷川眞理子著