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連続はてな小説のことを語る

「出な」と言われたはいいが出口までの案内はなく、三郎は一人暗闇の洞窟を彷徨った。微かに光が滲み出る岩の隙間を素手で掘り、ようやく外へまろびでた時、三郎は自分が既に地獄の炎の中にいることを知った。
いや、違う。この燃え立つような赤は

「紅葉だ!」

時は今秋の終り。三郎の頭には白い物が増えていた。