id:a-cup-of-snow
平清盛のことを語る

頼朝は何故、清盛に共感したのか?

神輿に刺さった矢、鳥羽院に放たれた矢の話を聞いた時、頼朝は清盛を王家、朝廷という古い社会に向かって自ら放たれた矢だと思ったんですね。そして、それは父・義朝がともにいたならば、古い社会を打ち破ったであろうこと。ただ一矢となった清盛はそれでも孤独に旧社会の棘であり続けていること。もしかしたら、清盛が見せてやると言ったのは、清盛の作る新しい世ではなく、清盛のその孤独な戦いだったのではないかということ。
それは、清盛が自分を待っているのだと言うこと。
源氏が平氏を倒す形となるとしても、それは清盛と義朝の二人の夢が時間を隔て、完成するということなのかもしれません。