あんつぁまがうらちゃんの名前を出さない、それも毎回毎回、「うらちゃんのことは!?」って襟首掴んでぶんぶんしたくなるほど出さないのは、軽んじているとか忘れているのではなくて「妻は絶対」っていう、やっぱり武家の考え方なんじゃないかなー。うらちゃんに手紙の一つも出さなかったのも、「絶対の妻が自分が軽んじられているなんて考えるはずがない」ということを考えることすらなく、書かなかったのではないだろうか。
今回、あんつぁまの家を母上一同が訪ねたときも、うらとみねの名前は出てこなかった。けど、廊下で這いつくばって、母上に詫びた後に、顔をあげて辺りを見回すようにして言った「すまなかった」は、うらがいるものと思って言った言葉ではないのかしら…。
そうであってほしいな…。せめて来週まではそう思っていたいよ、私は。
八重の桜のことを語る