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しまのことを語る

好きだけど使いにくい色および質感だった毛糸は買ってきたまま数年寝かされていた。
ある日、姉が買ってきたネコのあみぐるみの本で契機が訪れる。
中途半端に余っていた地味な色の毛糸でネコを二体ほど編んだあと、ふとこの毛糸が目についた。
毛糸玉の数が多かったので、ネコを編むと中途半端に残ってしまう。
でも大きめのあみぐるみを編んだらかわいいかもしれない。
そこであみねこの作者さんのページを見てみたら、そこにいたのがゾウだった。
これだ!!!ということで、レインさんがこの世に誕生したわけなのだが、編んだことに満足してしまい、そこから三年ほど、レインさんはインテリアと化していた。
次なる転機が訪れたのは、ここ、はてなハイクにおいてだった。
使い始めたころ暫くはアイコンをコロコロ変えていて、覚えているのが「雲」「花火」の写真、その後ハイクのお絵かきで描いた「パフィン」
しかし自分が他の方のことは〇〇のアイコンの人、と認識しているのに気付いた時、自分も何か固定のアイコンにしたい、と思った。
最初は飼い猫にしようかと思ったのだけど、どうも彼らの顔を使うのは居心地が悪い。
かといってオリジナルのキャラクターは特に思い浮かばない。
どうしようか…と部屋を見渡して目が合ったのがぬいぐるみだった。しかしなんとなく、どの子も「私」のアイコンとするには違う気がする。
すすす…、と視線を動かした先にいたのが、レインさんだった。
あっ、この子だわ。と思ったのを覚えている。
最初は顔写真、その後ドット絵アイコンを作るのが流行った時に現在の姿になった。
名前もいつからかレインさんと呼ぶようになり、何枚も絵に描いてきた。
レインさんはここで命を吹き込まれた。