カレルがどういうやり方で取材していたのか、検証するすべがない。
彼の私文書が遺族のもとで保管されていることはわかっている。が、
中略
カレルの遺品を管理している孫に再三アプローチしたにもかかわらず、文書の閲覧を拒絶されている。
つまり、カレルが、収集していた情報をどのように取捨選択したのか、適切な史料批判がなされているのかを検証することは不可能なのだ。
大木毅著 第二次大戦の<分岐点> より
この世の中の情報で偏ってないものなど存在しない、その史料には偏りがあると認識できていれば問題はない
パウル・カレルの著作が史料として致命的なのは、どこまでが本当でどこまでが嘘なのか検証できない点にある