(承前)大拙先生のマフラー、四週間後。 ずいぶん、濡れて、縮んだというか、しぼんだというか……。 この近くの鈴木大拙館の図書室で、たまたま九鬼周造の随筆集を手にとったら、藍碧の岸《コート・ダジュール》について書かれていて、昨日ちょうど、健康な怠惰を享楽するにはコート・ダジュールに行くがよろしいと書いたところだったので(書いてない)、これはもう、