@kodakana_ship10
ラジオ/携帯ラジオのことを語る

オーム電機 RAD-H310N

「またラジオ買ったの?」
短波放送も受信してみたくなったんですよ‥。

ホームセンター等に吊るされているブリスターパックをそういえば見たことがあるかもしれないというあやふやな記憶をお持ちの方も多いのではないかと思います。

1300円前後からの低価格ラジオですけれども、これがなかなか良いというその筋の評判です。

筐体はそれなりに安っぽいです。スピーカーは安い割りにキンキン言わない、偏りのない音という印象です。付属のイヤホンは何だか気の抜けたような音がしますけど、ちょっと良いイヤホンを挿せばそこそこの音になります。

電池室の蓋は外れない構造です。そんなに「すちゃっ」とはしないものの、大手を模範にして向上しようという製造元の気概を感じます。

東芝 TY-SR55、ソニー ICF-8、SRF-S86、SRF-T355 との大きさの比較です。本機はよくある携帯ラジオの大きさです。

肝心の受信性能はどうなのか? これがどうしてなかなか良いです。短波に関しては骨董品の ICF-5300 しか比較対象がないですけれど、遜色は感じられないです。北海道西部で、台湾国際放送、中国国際放送、KBS ワールドラジオなどの日本語放送を聴くことができます。NHK ワールド・ラジオ日本のアジア大陸や東南アジア向けの日本語放送も概ね良好に受信できました。

本機はアナログなダイヤルとゲージによる同調操作ですけれども、中は DSP らしいです。実際に回してみると、強い電波に向けて補正がかかるような挙動を示します。例えば NHK 第一室蘭(945kHz)が強い所で、何とか TBS ラジオ(954kHz)に合わせて一度電源を切り、入れ直すと NHK に補正されてしまいます。このため十分に入感する放送には合わせやすい一方、極弱い電波を探すような使い方には向かないです。

パナソニックの RX-D70BT の音声入力端子に接続して放送を聴いている所です。

本機のイヤホン端子はモノラル仕様なので、ステレオ機器に繋ぐには変換器を使うと良いです。写真の銀色の器具がそれです。両側から同じ音が出るようになります。

本機は値段の割りに感度や音質が良く、とりあえず短波ってどうなのか? という人にお勧めしたいラジオです。電池持続時間も DSP の割りに長く、単三二本で FM 76時間、AM 98時間、SW 100時間という能書きになっているので、非常用として一台確保しておいても、下手な手回し充電ラジオより良いかもしれません。