@kodakana_ship10
歴史のことを語る

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中臣連の輪郭 - 古代史を語る

ちょっと補足しておきますと、古代前期の社会というのは世界のどこでも個人というものが無かったと思います。誰もが共同体にくるまれ、その一部としてしか自我をほとんど持ち得ないという感じです。中国史では古代前期の共同体が破綻して、漢の体制に回収されるまでに間があります。そこに放り出された個人が活躍する時期があって、史記・列伝の主な内容になっています。日本史では、日本書紀が紀伝体の本紀の書き方を踏襲しながら列伝を欠いているのは、個人の時代を持たなかったことの反映であるように思います。その中にあって、中臣鎌足というのは個人としての臭いが強い希な例です。鎌足について語る端緒として今回の記事があります。