妹は負けず嫌いで、それなりになんでも[できちゃう]ひと。
　
人間関係もそつなくこなす。
　
嫌いじゃないんだけど、私の中の劣等感と相まって、時々非常につらい。
　
私の好みや趣味にダメだししないでくれよ…。
　
私を判定しないでくれよ…と思う。
　
なんできっぱり言い切れるんだ。
[世間の目]は、私の好みより重要なのか？
　
20年近くも滅私奉公で世間の要求に応えてきたんだよ。
　
好きな服着てたっていいじゃん。たとえそれが多少年齢的に合ってなくてもさ。
　
そんな私と一緒に居るのが恥ずかしいのかな。
私ってそんなにみっともない？
お店で手に取る洋服、化粧品店で手にする口紅の色、本。
顔をしかめて首を振らないで。
　
[私]がどこかにいってしまう。
確かに完璧主義の妹から見たら、離婚して帰ってきてろくな仕事にも就けず、マイペースな格好でふらふらしている私を[世間の要求する女]に矯正したい気持ちは
その方が生きやすいからだとわかるんだけどさ。
私のために言ってくれてるのもわかるんだけどさ…。
　
息苦しいのよ。
言葉を選び、気になる洋服も横目で流し、今自分が楽しんでる映画や本も、妹の好みでないとつまらないものって言われるのは。