@kodakana_ship10
カップラーメン/エースコックのことを語る

「飲み干す一杯」との長い恋

あれはいつのことだったか、「飲み干す一杯」と出会ったのは。それは確か「背脂豚骨」というものだったと思う。ラーメンの汁は全部飲んではいけないもの、その通念をひっくり返す題名。脂を活かした味の良さに、ただ感動と言っては安っぽくなる、魅了されたとも言える。

しかし、それからどうしたことか、「飲み干す一杯」と逢う機会は少なかった。何年か経って、ようやくの再会。それは「背脂豚骨」ではなかった、それでも同じ「飲み干す一杯」と期待したが、積もる想いが勝ってしまい、かえって味の実感は今一つ。好きだからこそ嫌いになるのも乙麺心、それから関係は疎遠になった。

さらに長い時が過ぎ、もう一度アイツを見直すことが出来る、そういう心境になったのだと思う。いつものセイコーマートで目に留まったのは、「京都背脂醤油ラーメン」だった。



旨い。脂が旨い。これこそ「飲み干す一杯」。「味」に力を入れたこのシリーズ、やはり長く続くには理由があった。