@kodakana_ship10
ラジオ/ワールドバンドラジオのことを語る

TECSUN PL-680

10月に AliExpress のradiwow Store から迎えた 「調瀕立体声/長波/中波/短波収音機」TECSUN PL-680 について評価します。

なお外箱に「2018.10 VER.3」という表記があり、何らかの改良が施された後期型となっているようです。

本体は手帳型のカバーに入った状態で梱包されていました。このカバーは二種類あるようで、ウェブではポーチ型のものが掲載されている場合も見ます。他に同梱品はイヤホン、ワイヤーアンテナ、USB 充電転換器 U-600 です。外箱が中国語版なのに反して説明書は英語版でした。


液晶画面には製造時保護用の薄いフィルムが貼ってありました。

ニッケル水素充電池も入っているはず? と思ったら本体に挿入されていて、紙切れ一枚で絶縁された状態です。

この緑色の充電池は 1000mAh と表記されていて、エネループ等が 1900mAh あるのに比べて容量が小さいです。エネループに入れ替えると三倍くらい長く保つようです。

本体で充電する機能があり、充電中は経過時間が画面右上に表示され、充電完了で止まるのでかかった時間が分かるのは気が利いています。もっともエネループ等を使う場合は専用充電器を使った方が良いでしょう。

ACアダプタはオーム電機の AC-DR605E が適合(チップをセンターマイナスに組む)します。ただし本体の稼働は出来るものの、なぜか充電が正常に出来ないようで経過時間が上がりませんでした。

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すでに発売から六年ほどが経って、評価が出ているように基本的に問題なく高感度な受信機です。FM の受信では電波が弱く雑音が入ってもギリギリまでステレオで粘ってくれるのが好みです。自宅の中では他の受信機では難しい HBC ラジオの安定したステレオ受信も、PL-680 なら本体のロッドアンテナだけで可能で、野球中継も「立体声」で聴くことが出来ました。窓際に置けば電波強度表示がほとんど立たないような遠いコミュニティ FM もステレオ受信が可能でした。

音質について、本機は PLL シンセサイザー方式のアナログ処理ということで、DSP 式の受信機と比べると、昔から聴いているラジオらしい音という印象です。スピーカーは及第点ですが、音量を上げると背面が震えるので、内面にNRスポンジでも貼り込めればさらに改善できるのかもしれません。

付属のイヤホンは、安物のおまけによくあるようなスカスカの音ではなく、良いと言うほどではないものの、そこそこ聞ける品質でした。

問題点としては、中波の 945kHz 付近に、スプリアスというのか、内部のノイズと思われる甲高い雑音が出る場合があります。

他の機能では、メモリーを周波数順に並べ替えさせることが出来るのが便利です。同期検波や片側波帯受信といったマニアックな機能もあります。高感度であることから、短波はもちろん、中波や FM でも送信所から遠めの場所に住んでいる身には有り難いラジオです。