@kodakana_ship10
ラジオのことを語る

何故か FM ラジオにも使えるホーリックの「地デジ専用」ブースター

世の中には本来の目的外に何故か意外な性能を発揮してしまうものが存在します。

それと、窓際でないと電波がほとんどつかめない FM ラジオ局も。

室蘭の放送局「FM びゅー」はウチでは南西向きの窓際にビッタリというほどの位置でないと、ほとんど聞いていられる強さで受信できません。日当たりのいい所に虎の子の受信機は置いとけないので、少し離してカーテンの影に隠すと、TECSUN PL-680 ですら無力と言うに近い状態です。

電波強度表示がゼロで、静かな雑音の中に微かな音声が沈んでいる感じです。

ここに室内アンテナがあります。エレワークスという店の商品で、本来は車載用の機器に使うことを想定したものです。

波の良い位置を探して、吸盤でべちょっと窓に貼り付けます。

このアンテナは接続端子が 3.5mm ミニジャックなので、PL-680 にはそのまま挿し込めます。

表示上、電波はゼロのまま、パチパチと雑音が入るものの、何とか聞ける程度の音にはなります。でも、FM なんだからそりゃステレオで聴きたいでしょ。

弱い電波を受信するにはブースターがあると良いのだが、FM ラジオ向けで室内に手軽に設置できるものは現在、市場にほぼ存在しない。以前はよくあった、テレビの VHF 帯向けでブースター内蔵の室内アンテナを転用できた。今の地デジは UHF 帯のみになったため、それも姿を消してしまったのであった。FM ラジオ向けブースターとなると、車載用のものがいくらか出回っているくらいで、家で使うとなると‥‥。

ここに、ホーリックという会社の製品で HAT-ABS024 という型番の室内用ブースターがあるのです。

「地デジ専用」と称している割に、対応周波数に FM バンドを含む VHF 帯が入っていて、Amazon.co.jp の製品情報には次の記載が‥‥

・FM放送の受信状態を改善できるか?
増幅は可能ですが、地デジ放送用として販売しておりますので動作保証およびサポートは行っておりません。

まあ、お察しください、という所ですか‥‥。

アンテナケーブルの途中に挟む中継接栓型のブースターですね。両側にF形メスの端子が付いています。

まずこの IN 側にF形オス-3.5mmオスのケーブルをつなぎ、3.5mmメス-3.5mmメスの中継器でアンテナと接続します。OUT 側にはF形オス-F形オスのケーブルとF形メス-3.5mmオスの変換器を差して PL-680 と接続しました。

アンテナは引き込み線の取り回し方で入感が大きく変わってしまう場合があるので、その時は這わせたり吊るしたり調整して良い点を見付けます。

さあ、どうかな。

電波強度表示が最大まで上がり、ステレオ受信を示す印も点灯しました。雑音はあるものの、放送音声が強くなり、ステレオスピーカーに出力すれば立体的な音響を楽しめます。

やはり PL-680 は優秀ですね。同じ条件でも RADIWOW R-108 だとステレオ受信にならず、聴感上は改善が感じられないか、むしろ雑音が強く出て悪化してしまいます。

ホーリックのブースター、優秀な受信機を持っている電波好きにはオススメしますよ。

asin:B004XU8MLC
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