@kodakana_ship10
ラジオ/広帯域受信機のことを語る

八重洲無線 スタンダード VR-160

VR-160 は2009年に発売され現在も販売されている超小型のアナログ広帯域受信機です。100kHz から 1299.900MHz までの AM/FM 型式の音声に対応する広帯域受信回路の他に、ラジオ放送受信用回路を搭載し、放送を聞きながら通信の入感を待ち受けるといった使い方が出来ます。

アナログ無線はかなり減ってしまった現在ですが、エアーバンド(航空無線)や FM か DSB モードのアマチュア無線、一部の鉄道や船舶無線、さらには不法無線など、まだまだ聞けるものがあります。

去る3月に駿河屋通販で、新品実勢価格の半額以下という出物を見付け、安いからちょっとした傷くらいあるだろうと思っていた所、使用感の無い美品でした。


広帯域受信機が、一般的な所謂「ラジオ(放送受信機)」と違うのは、対応する周波数の広さと、アンテナが取り外し出来るようになっていることです。受信しようとする帯域の波長に合ったアンテナに交換して使うという前提になっています。

本機に付属のホイップアンテナは、おそらく VHF と UHF のアマチュア無線帯に感度の山が来る特性になっているようです。例えば VHF のアマチュア無線より少し下のエアーバンドは、これでは感度がもう一つという印象ですが、適合するアンテナに替えると性能を引き出せます。

さらに下の FM 放送帯も、付属のホイップよりはイヤホンコードをアンテナにする設定にした方が、感度が上がります。アンテナ次第でかなり高感度な FM チューナーになりそうな感触です。ラジオ用回路側では、FM バンドが 76.0MHz から 89.9MHz になっていますが、アナログテレビ音声受信用に 90.0MHz から 107.95MHz が別に用意されているので、ここを利用して FM 補完放送も受信できます。

また下の短波帯は、付属のホイップでは全くダメで、別のアンテナが必要です。単に短波放送を聞くためなら、最近の数千円程度の短波ラジオの方が良かろうものの、この小ささでラジオNIKKEIや国際放送を受信できるのは、貴重な存在です。

中波帯(AM 放送)はラジオ用回路側では、内蔵のバーアンテナが使えて高感度だと謳っているものの、内部のノイズが高く、信号がかなり強くないと、音声が潰されてしまいます。アンテナ次第では広帯域回路側を使った方が受信しやすく、ノイズが低いです。

社外品のアンテナや AC アダプタなどについては、また次回‥。

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