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ふと思ったのことを語る

まだ学生の頃、別な大学の友達のところにちょいちょい遊びに行っていた。

彼女は部屋に鍵をかけないひとで、携帯なんかない時代だったから、いなかったら中に入って待っていてみてと言っていた。
時々ふと訪ねては話し込んだり、いない時には勝手に上がり込み本棚の本を物色しては床に転がって読み、帰ってきていた。
静かな場所にあった、テレビのないその部屋は本棚の大量の本と、無造作に置かれた実験器具がインテリアだった。
中にはガラス瓶に入った大きな結晶もあって、夜には灯りにひんやりと光っていた。

んで、思い出したんだけど、美しい濃紺のあの結晶。
あれって、もしかして…!?