過去の脱走の話
何年か前の冬、首輪を抜けて脱走。
近所を探したけど見つからず、まあ帰ってくるだろうと父と弟は待つことにした。
一日経っても二日経っても戻らず。保健所からも該当する報告はない。
三日目、有線放送(音楽配信のお洒落なアレではなく地域ローカルニュースの方)で
「迷い犬のお知らせです。昨日から茶色の雄の耳が垂れた中型犬を預かっています。お心当たりのかたは有線放送本部まで」
急いで父が連絡し、菓子折を持って教えられた家に迎えに行くと、土間に毛布をしいてもらい、そこでパンと牛乳をもらってくつろいでいる我が家の犬が!
それも1キロも離れていない場所。
「おまえはこの距離も帰って来られんだか!」と父にこってり絞られる。
