id:yukee-ane
のことを語る

広い駐車場に停めた車から、店に入ろうとふたりで歩いている。

歩きながらの話題が、自死した同僚のこと。
すると後ろから「〇〇さんもだよ!」と声がかかる。
見ると、とても懐かしい顔。
少し話した後、また店に向かうため彼に背を向けて歩きながら、一緒にいた相手に「I君の顔見るのすごく久しぶりだね、元気そう」と言う私。

言いながら、彼は二十数年前に事故で亡くなっていることを考えている。
でも、彼がそこにいるのはとても自然で、まぁいいかと思いながら、振り返らずに店に向かう。

なんで彼が出てきたんだろう。
お葬式の翌年に一度お墓参りしたきりなのに。
やけにはっきり見えた顔をまじまじと見ながら、あぁ彼はこういう顔だったなと思っていた。

目が覚めてから、もうお盆が近いんだなと、気づいた。