今は父との方が意志の疎通がはかれるのであるけど、子供の頃は父が怖かった。
食事は正座を崩してはならず、食事中にふざけた会話も許されなかった。
居間では父が自室に引き上げると、やれやれと思ったし、居間にいて父が帰宅すると自分が自室に引き上げた。
父親とふざけたり出かけたりするのはドラマの世界だけのことだと思っていた。
父と話すようになったのは自分が結婚して何年か経った後で、そのころには妹の所に孫も産まれていて、見たこともないような顔で赤ん坊を抱く父に嫉妬したのだった。
そんなふうに何となく父とは和解したのだけど、今でも父とふたりだと緊張する。
いつもの量の食事ができない。
なにが言いたいかと言うと、父とふたりの夕飯で少ししか食べられなくて、今になって非常に空腹ということ。