中学の音楽で思い出したのは、入学してすぐの小テストで「花」(春のうららの隅田川~のあれ)の意味を書けってのがあって、
「春の盛りの隅田川にいきかう船 船頭が操る棹の滴が、また花のようである この美しさは例えようもない」
って書いて出したら、音楽の女教師から呼ばれて、意味を知っていたの?と。
知ってるもなにも、歌詞の文句がそのまんまじゃんと思ったけど、当時の私はそれがうまく言葉にできなかった。
遡って、小学生の時
中庭の見える教室だったから、たぶん三年生。
担任の女教師に、放課後に先生が作業をしている脇でこの本を読みなさいと一冊を渡された。
学校の図書館の本ではなかった
担任がガリ版プリント作っている教室で、自分の机で本を読んだ。
読み終わったと告げると、どんな内容だったかと聞かれてあらすじを話した。
黙って聞いて、じゃ帰りなさいと帰された。
ずっとあとになって、あれは何だったんだろうと思い出すと、私は図書貸し出しカードの枚数がたぶん群を抜いていた。
毎日二冊ずつ借りて、翌日に帰すような飲み方。
今はそんなことしないかもしれないけど当時は何でもリストにされて、忘れ物の多い人、提出物の遅い人、図書借り出しの多い人なんてのもあって貼り出されていた。
そっか、私は本当に読んでいるのか疑われたんだ。
だから、私物の本を渡されて試されたんだ。
私はバカだったから、そんな読んだ本の数字を稼ぐようなやり方は思いもつかなかったよ、先生。