人気のない夜道をラジオを聞きながら散歩をしていたら、すぐ脇の車道を一台のタクシーが後部座席のドアを開けたまま自分の歩行スピードに合わせてスゥーーっと付いてくる。なんだろうなぁ怖いなぁ怖いなぁと思ってしばらく無視していたが、運転手が何やらこっちを見て喚いていて、ヤバいなぁ怖いなぁと思って恐る恐るイヤホンを外したら、セブン-イレブンまでの道を聞かれたのでグーグルマップに問い合わせました。迎車の待ち合わせ場所にたどり着けなかったんだそうで、あの角を曲がるともう何十年も前に潰れたセブン-イレブンがあるとか、昔セブン-イレブンがあった場所で夜な夜なタクシー待つ幽霊がいるとか、イヤホンをしたまま車と同じスピードで歩道を移動する怪人だとか、この辺りで今はもうないセブン-イレブンを探し続ける幽霊タクシーが出るとか、そういう話を咄嗟にできなかったのが悔やまれます。
今起きたことをありのままに話すとのことを語る