歩数が足りないのであえて遠回りしていた大学近隣の交差点。
ただならぬ雰囲気を感じたので音楽プレイヤーを止め、よくよく見ると地面に崩折れた人。
ガードレールなどがない道だが、車の往来はかなりあるので、心配して立ち止まる人や車もいた。
本人は家も近いし大丈夫だと言っていたが、立ち上がることもままならない状況に、見知らぬお母さん(ママチャリに幼子を乗せていた)と目を見合わせた。
そのママチャリも去った後、少しずつ立ち上がっているとき、東南アジア系らしき見た目の男性が通りすがり、女性に肩を貸し歩き出した。
私が何もしなかった、というかできなかったのは、ほとんど土地勘のない場所だから。
救急車は違う気がした。交番は近くにない。自分が肩を貸すにしても、足手まといになりかねない。
最近やたらと、判断の難しい状況に出くわすのは、神からの試練か何かだろうか。
とにかく、あの女性が、無事に帰宅されることを祈るしかない。
今起きたことをありのままに話すとのことを語る