id:quadratus
もう経験したくないのことを語る

資料室の天井まであるスチール棚の引き出しを二つ開けたら、左右に繋がった棚がゆっくり倒れかかってきた。反射的に手で支えようとするのと「絶対無理だから逃げなきゃ」と「だめだ間に合わない」とが同時に来て、それから背後に会議テーブルがあるのを思い出して後ろ向きのままその下に潜り込んだ直後に棚が臨界値越えて一気に倒れた。外にいた人たちは私が死んだと思ったらしい。脳裏に「テーブル」が閃いた瞬間は今でも忘れない。守護天使っているんだと思った。