勝手に引用
「引っ込み思案のようじゃな。マトンの脚に紹介してつかわそう。アリス、こちらマトン。マトン、こちらはアリス」マトンの脚は皿の中で立ち上がり、アリスに軽くおじぎをしました。アリスもおじぎを返しました。おびえるべきなのか、おもしろがるべきなのか、見当もつきません。
「一切れお取りしましょうか」とアリスはナイフとフォークを手にとって女王二人を交互に見比べます。
「まさか、何を申しておるか」と赤の女王さまがきっぱりと申しました。「紹介された相手を切るなんて、エチケットに違反しておるではないの。ひざ肉をお下げ!」すると給仕たちがそれを運び去り、かわりにおっきなすももプリンを持ってきました。
『鏡の国のアリス』山形浩生訳
食べづらくしてみるのことを語る