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展覧会のことを語る


Bunkamuraザ・ミュージアムの「フェルメール<地理学者>とオランダフランドル絵画展」に行ってきました。
決して一点豪華の展覧会ではなくて同時代の様々な作品が楽しめました。
・『地理学者』静かで強くて知的。関連展示に工夫があっていい感じ。
・帆船を描いた海洋画がよかった。ちょっとアーサー・ランサムスイッチが入った。
・さりげなくブキミ楽しい『ねずみのダンス』という絵。
・個人的に素晴らしかったのはエーリンハ『画家と読み物をする女性、掃除をする召使のいる室内』というなにやらピーター・グリーナウェイ的なタイトルの作品。うつくしい家具に当たる複雑な光線に吸い込まれそう。
フェルメールもだけどこの時代のフランドル絵画って「モノそれ自体が光を放つ」という感じがする。
ボードレールの旅への誘いはオランダをイメージしたのでしたっけ。

年月を超え 色は冴え 家具は二人の小部屋を飾り
稀な花々 香の幽かな 匂いに混じりその香はくゆり
鏡は深く 窓は高く 東洋の遠い豪奢を凝らす
すべてのもの その生の やさしい秘密の言葉をもらす
(うろ覚え福永武彦訳)