黒人の少年がいて、運動神経抜群で体格も良くてスポーツはトップクラス。引く手あまたで選手を目指せばいくらでもいい学校への推薦が手に入る。
誰もがみな彼に推薦を受けて選手を目指せという。
でも彼は役者志望で、黒人で役者なんてオセロ役しかできないだろ、といわれてもひるまない。
友人がなぜスポーツ選手を目指さないのかと尋ねる。能力があってそれを認められて機会もあるのに、なぜわざわざ見通しのない道を目指すの?
彼は答える。
「そのほうが困難だから。」
英国の寄宿学校を舞台にした翻訳物のミステリ。タイトルも作者も失念した。
この少年のことをよく思い出す。
そして自分も同じことを自分に言うの。