P母の通院案件というのが月2回ペースであって、以前はわたしの時間がかなりフレキシブルだったのが今はそうでもなくP氏もわたしもお仕事全力モードなので今年に入ったくらいから通院介助をアウトソースしてる。
病院そのものはわたしの仕事場からすごく近いので、診察の時間だけ抜け出して立ち会って、送り迎えとかご飯タイムとかはぜんぶお願いしちゃうの。
たいへん良い選択をしたと思っている。
という話は前振りでその仕事に来てくれる担当者が二人いて、一方の都合が合わなければもう一方みたいな感じなのだけど、彼らが大変興味深く対照的なの。
ひとりは、若くはないけど若くて行動が明らかにこちら側の人で、ちょっとわからないことがあるとSMSとか使ってちゃっちゃと連絡くれるし診察室にも一緒に入って全部メモ取ってくれるし、複数の科を回るめんどくさい通院の行程を仕切ってくれるし、考え方と動き方が合理的でわたしはすごく楽になる。
介助している間、P母には自分からは話しかけないし、あと昼食時間を挟むので病院のカフェ (P母が楽しみにしてる) にもつきあっていただくのだけど、たとえばP母が「これ食べきれないから半分召し上がって」って言うけどかならず断る。
わたしは知らない人とパンケーキはんぶんことか無理って思うので、P母が無理に勧めるのは申し訳ないなあと思ってしまう。
もうひとりの人は、ちょっと年上で、たとえば病院の受付で予約内容が間違ってたとかそういうときに、さっとこちらに連絡して確認するとかそういう機転が利かなくてそのままにしちゃうし診察のときには外でほやっと待ってるだけだしわたしの観点からすると「頼りになる人」じゃない。
一方で、長い待ち時間の間はP母の隣でひっきりなしに話しかけて、P母が緊張していると肩をたたいたり頭を撫でたりして、あとお昼にカフェに行くとP母が食べきれなくてどうぞっていうとそのパンケーキをぺろりと食べる。
P母が食事の後に爪楊枝を欲しがるけど危ないから渡せないので帰るまで待ってね、と言っているのを見ていたその人は、次のとき、ティッシュにくるんだ爪楊枝をさっと渡して使わせて、でもP母がそれを手元に置きたいというのは無視してさっと取り返していた。す、すごい、とわたしは舌を巻いた。
もしわたしが通院介助を仕事でするとしたら明らかに前者のアプローチをするだろうと思うので、っていうかわたしの通院付き添いはうちのジジババに対してもP母に対しても実際そういうスタイルなので、後者のアプローチがとても斬新。