性と平和のハイパーバロック
投稿者 PT 投稿日 2012/11/19
1988年、中学生の時。
クラスでもかなりおとなしくて無口な方だった隣の席の内山くんが、
一面ブチ抜きで掲載されたLOVESEXYツアーの新聞広告(ジャケ写をそのまま使用)を学校に持ってきて、
みんなの前でバッと広げたときの衝撃は今でも忘れられない。
誰もが口々に叫んだ。
「へ、変態だー!」
本作はまぎれもなくプリンスの最高傑作のひとつで、
ここにはポップがあり、ファンクがあり、ロックがあり、ソウルがあり、
エレクトロがあり、パンクがあり、ヒップホップがあり、サイケがあり、プログレがある。
黒人にも白人にもなれなかったナヨナヨした小男が、
神に与えられた才によって作りあげ、神の前に捧げた、
性と平和のハイパーバロック的音楽庭園である。
その音楽は数多くの人間を、抑圧から解放した。
内山くんは急に性格が明るくなった。
後日、調子に乗って妙な自慰方法まで開陳し、気持ち悪がられていた。