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めちねはものことを語る

アル・バグーズ帝代のメチネハモは、精力的に領土を拡大し、栄華を極めた。「英雄、色を好む」の故事にならい、アル・バグース三世は新たに獲得した領地に寵姫がいたという。とりわけ、ホナヒラの王女マタカに執心し、夜毎、バーボンを傾けながら千夜一夜物語に興じた。
宮廷画家に肖像画を描かせた寵姫マタカ。この後、メチネハモ帝国が文字どおり「飛んで火に入る夏の虫」のごとき滅亡への道を辿ることになろうとは、誰も思い及ばなかったに違いない。