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ひとりごと(長文仕様)のことを語る

これから出版契約書には
「本契約にあたり、甲(出版社)は乙(著者)の幸福を何ら保証するものではない」
と一文を入れる時代が来るかもしれない。
「出版によって著者個人が幸せになれる」と勘違いする人が出てくるから。
 
出版界にせよ、芸能界にせよ、デビューによって表現者の幸せは保証されない。
逆に、幸せになれるから、本やCDを出すというならやめたほうがいい。
公に向けて表現することで、不利益を被る、不幸になるリスクは大きくなるから。
仮に、著者が「幸せになりたい」と思って、文章を書いてると考えるファンがいるなら
著者にとって、実に失礼千万で迷惑このうえない話だ。
リンゴやモモが「幸せになりたい!」から実を結ぶか?
セミや鳥たちは「幸せになりたい!」から歌うのか?
 
断じてそうではない。それは自然に湧いて迸るもの。だからこそ何も出なくなる時期はいかなる理由であれ辛いのだ。
業界がいけない、社会がいけないと、単純に言い切れると思わないでほしい。
彼ら彼女らがどれだけのリスクを引き受けられるかは、表現者としての器量でプロセスだけれども
だからって賞讃されるわけじゃない。同じ確率で、批判される。だからリスペクトに値するんじゃないか。
少なくとも、あなたが名前を挙げてるその人たちは、そんな無責任な人ではない。
過去の人生はともかく、それをくつがえすがごとく
主体的に自分の生き方を選びとり、自らの手でそれをつかみ、そして人生と表現生活を全うされた方々だ。
 
わたしはそう信じている。