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かがみのことを語る

『中世イタリア商人の世界』や『平家物語の女性たち』読みながらつらつら考えたこと。
 
主に中高の暗記科目としての「歴史」の面白さのひとつは、「因果関係」だと思う。政治経済文化が密接に絡まりあって、事象となる。暗記する単語の一つ一つに、背景と結果がある。そこまでを理解していないと、さっぱり面白くない。
まあ古代中央アジアで興亡した国の名前なんか、そのさっぱり面白くないもののひとつでしたが。ああいうのはひとつひとつ丁寧にやるには、授業時間が圧倒的に足りませんしね。
でも第二次大戦にいたる日本の経済状況や、その背景にあった工業や農業の状態、人々の生活なんか、今でもかなり重要性をもった問題だと思うなあ。知識の羅列になりがちで、それがつながってピコーンとなる瞬間が訪れるのは、かなりまれ。
 
いまさらヨーロッパ中世史や源平合戦について知りながら、断片的だった知識がつながっていく快感がある。
西洋中世の経済構造や政治体制なんか、高校世界史レベルでも詳しくやらないので、知らないことがたくさん。大学でも概説やる専任教員に中世史がいなかったため、知識として薄いです。
でもこういうことがわかっていると、なぜ「世界のなかの田舎」だった西欧が、近世以降繁栄を極めたのか、ということの背景もわかってくるだろうしなあ。