お二人とも商業誌デビュー以降どんどん書き込みが激しくなっていった方。かつ、女性の身体をとても楽しそうに描く方。
この二人の漫画を読んでいると、女性性(女性の身体)が肯定されているようで心地よい。しかもその「女性性」は巷にあふれているガリガリのモデル体型ではなく、胸や腰が豊かでくびれはあまり強調されていない。それは青年誌の読者の多数を占めるであろう一部の男性の欲求に応えたものであろうが(男性じゃないのでよくわかりませんが、モデル体型よりこういう体型のほうが好まれる人も多いとはよく聞く話)、「こういう身体も女性が肯定してもいいんだよ」といわれているような感覚がある。
一定の質量・質感をもって、堂々と(ドロテアやアースラのように)存在してもよいのだといわれているような。
一方で、この二人の描く男女関係はかなり保守的。
男性が女性を庇護するという関係性ばかり。
さらには、裸身を描かれるのは似たような体型の人ばかり。それが作者の好みですといわれればそれまでなのですが。
まあ二人の漫画家を強引に同一視するのもどうかと思うのでこれくらいでやめておきます。
しかし入江さんはどんどん絵が劇画調かつ70年代少女マンガ風になっていくような気がするなあ。
森薫と入江亜季と私のことを語る