id:ckagami
いま読んでる本のことを語る
asin:4062583917
Ads by Amazon.co.jp

講談社選書メチエの西洋中世史関連の本はどうも読みにくいというイメージがあったのですが、これは良いですね。
 
文書が記憶の補助でしかなかった時代、口頭の「誓い」がいかなる役目をもったのか。
文語であるラテン語と聖職者の関わり、政治と俗人役人の問題など、中世史の大切な要素が含まれていて楽しい。
日本では古代口頭の命令こそが最も重要で(例:宣命体)、漢字の固有名詞は超適当(音さえあっていればよい)だったのが、中世では文書が重視されるようになる。そうした比較もできる。