【食べ物の記憶とある人】
そろそろ年賀状を書かなきゃーって時期ではあるからなのだろうけど…
「喪中なのでご遠慮します」ハガキも届くようになりました。
小中高と実家が近かった幼馴染みのY子のお母さんが亡くなったのを
喪中ハガキで知るなんて…何か申し訳ないような気持ちでお悔やみメールをした。
生鱈子の煮付け
今日、仕事帰りに寄ったスーパーで大きな生鱈子を見付けて思い出した料理。
中学の頃、お弁当持参の学校だったので それぞれのお弁当を食べてた。
Y子のお弁当は若い女子中学生には もしかしたら地味目な茶色のおかず。
彼女は好き嫌いの多い子で、肉類は食べないし寿司や刺身も大嫌い!ってコで…
ウインナーハンバーグ無し、煮魚・焼き魚・煮物の大人向け和風なお弁当だった。
うちの母親は下の妹達の世話で超手抜きだったから、むしろ私には珍しくて
時々1つ分けて貰ったりしてたのだけど…その中に生鱈子の煮付けがあった。
母は子持ち魚の煮付け(ハタハタやカレイ)は作るが魚卵そのものって無くて…
Y子のお母さんの作る鱈子の煮付けがとても美味しかったので記憶に残っている。
割烹着が似合うような 昭和のお母さんって印象の人だった。
お弁当を数回分けて貰った私が記憶しているほどなのだから…
きっと彼女は お母さんの味をしっかり覚えていて、同じ料理を作れるのだろう…
お金や財産を残す人もいるだろうけど、こんな記憶も素敵な財産だろうなぁって思う。
私も生鱈子を見掛けると その記憶の断片を思い出して作りたくなってしまう。