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最近読んだ本のことを語る

『子は親を救うために「心の病」になる 』(ちくま文庫)高橋和巳

元被虐待児の自分がなぜ周り、親、社会となかなかうまくいかなかったか
がクリアになる。性格の中心にある怒りについては、「辛い生き方を背負っ
ているとその怒りの部分だけが強くなって、他の穏やかな感情が相対的に
抑制されてしまう」で腑に落ちた。自分への理解が進んで前を向ける点で
は、『毒親』本よりこの著者の本がわたしには向いている。エピローグで読
む自分への理解について「親をもてなかった人々にも心の解決があった。
(略)悩みを解決するということではなく、自分の存在を確認するということ
であった」まですべてが繋がっていく一冊。